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オンライン診療をはじめとする医療分野でのデジタル技術の活用は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、需要がますます高まっています。 今回は自治体での医療デジタル技術活用の取り組みについて3つご紹介いたします。
埼玉県産婦人科医会は、「新型コロナウイルスに関する心のケア・無料オンライン相談」 を実施していました。新型コロナウイルスに感染したり、不安を感じたりしている妊産婦の心のケアを目的に、母と子のメンタルヘルスケアに精通した助産師や医師が対応していました。実施期間は2020 年 5 月 25 日~2021 年 4 月 30 日の予定でしたが、一定の需要があることや利用者満足度 98%の結果を受けて、2021 年 9 月 末まで延長して行われました。
また、2021年9月からは、埼玉県および管轄保健所、医会登録医療機関と連携し、新型コロナ陽性妊婦のフォローアップとして、自宅療養中の妊婦に対しオンライン診療を行っています。
広島県安芸太田町では、オンライン診療の実証実験が行われました。
遠隔地の現場に看護師・医療事務員を派遣し、医療スタッフ同席のもと患者さんがオンライン診療を受けるD to P with N(Doctor to Patients with Nurse)という方法で、町の中核病院と道のり22km離れた集会所とを結んで実施しました。
結果として、健康保険証などの文字・写真の視認や医師の表情・声の聞き取りに支障はなく、概ね問題なくオンライン診療ができるということが分かりました。
山梨県では、救急医療情報サービス「Smart119」の導入を認定し、2021年9月~2022年2月まで実証実験を行っていました。
4月に開催されたシンポジウムでは実証実験の結果が報告され、Smart119を活用した場合、病院選定・交渉時間が通常の電話連絡に比べ約7割短縮されるという結果が得られたとのことです。
さまざまな自治体での医療DX活用事例についてご紹介しました。
現段階では実験段階のものもありますが、本格的な医療現場での運用に向けて今後に期待が高まります。